戦前の樺太は都道府県といった名称は付けられておらず、単に「樺太」と呼ばれていました。樺太"庁"はあくまで役所の名前であって、「滋賀県庁」の"庁"と同様の意味でした。これは北海道も同様で、名称は「北海道」であり「都府県」の名称は付きませんでした。しかし、戦後になって「道」が地方公共団体名称になりました。現在でも北海道を「北海」と呼ばないのはそのためです。

 さて、戦後の樺太を考えるとき、自治体名はどうなるでしょうか?

 

1、北海道と同様に末尾の「太」が地方公共団体名称になる。

 制度としては自然ですが、道が元々行政区画を表す言葉だったのに対して「太」は不自然すぎます。「都道府県太」は変。県庁・県議会・県道は「太庁」「太議会」「太道」になります。

 

2、末尾になにもつかない。

 戦前のまま。これは大いにあり得る設定。「樺太庁」「樺太議会」「樺太道」。樺太道ってのは何か変な感じです。

 

3、県になる

 樺太県となる。この場合北海道も北海道県となっているはず。

 

4、庁が地方公共団体名称になる

 「樺太庁庁」「庁議会」「庁道」。「庁庁」は変。北海道も同様に「北海道庁庁」「庁議会」「庁道」となるはずです。

 

 どれも一長一短でありそうなのですが、JR樺太では戦前から「庁府県」という言葉が使われていたことから4番「樺太庁」を採用しています。ただし「庁庁」となる場合は「庁」と省略されるという特例を認めています。少しご都合主義ですが…。

 戦前の「樺太庁・北海道庁」の長は長官でしたが、戦後は知事になっています。

 

JR樺太世界の「樺太庁」についてはwikiも参照してください。